配管詰まりが原因で水道業者への修理依頼をしたくても、はじめてのことで業者選びの方法や料金の相場がわからず困っている方もいるのではないでしょうか。修理は水道局指定の業者から選びましょう。料金が明確で、評判もよく保証制度が充実している業者を選ぶと安心です。
本記事では、配管詰まりの修理を依頼する水道業者の選び方や、費用の相場、配管詰まりが起こる原因を紹介します。業者選びの際に、悪質な業者を選ばないために注意するポイントもわかりやすく紹介するので、配管詰まりで困っている方はぜひ参考にしてください。
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目次
配管詰まりで修理業者に依頼する際は、以下のポイントを意識して選びましょう。
それぞれ詳しく紹介します。
配管詰まりの修理を依頼する業者は、水道局指定業者のなかから選びましょう。
水道局指定業者(指定給水装置工事事業者)とは、給水装置工事の事業を行う者の申請に基づき、水道局が工事事業者として指定した業者を指します。水道局指定業者は、各自治体のホームページで一覧にして記載されているので確認が可能です。
水道局指定業者は、水道局が独自に指定できるものではなく、全国一律の要件のもと一定の基準を満たさなければなりません。そのため、水道局指定業者に配管詰まりの修理などを依頼すると、一定の品質が補償される可能性が高いでしょう。
ただし、水道局指定業者は一定の基準を満たせばどの水道業者でもなれる点にも注意です。水道局指定業者のなかにも悪質な業者が存在することは覚えておきましょう。あくまでも水道業者を選ぶ際の最低基準とし、水道局指定業者から選んでください。
配管・排水管の修理を依頼する際には、事前に料金が確認できる水道業者を選びましょう。追加料金の有無も確認しておくことが大切です。
水道業者との料金トラブルは多く「広告に記載された料金とは異なる、法外な高額請求を受けた」被害も多発しています。独立行政法人国民生活センターの統計によると、水回りを含めた事業者が自宅を訪れて対処するサービスのトラブル相談件数推移は以下のとおりです。
年度 | 相談件数 | 電子広告が関わる割合 |
---|---|---|
2016 | 2,437件 | 19.2% |
2017 | 2,805件 | 21.7% |
2018 | 3,386件 | 25.6% |
2019 | 3,771件 | 28.9% |
2020 | 7,517件 | 41.1% |
2021 | 2,307件 (8月末までの件数) | 48.1% |
とくに近年では、インターネット広告経由のトラブルが多い点にも注意が必要です。広告の料金や謳い文句を鵜呑みにしないようにしましょう。料金は事前に見積もりをもらい、納得してから依頼してください。
また、見積もり、調査、出張、キャンセルなどで追加料金を取られるケースもあります。料金形態は事前に確認しておくことが大切です。
アフターサポートとして、保証制度がある修理業者を選びましょう。配管詰まりの修理後、万が一不備や不具合があった際に対応してくれる業者は安心して頼めるでしょう。
業者のなかには、修理・工事完了後所定の年数であれば、不備・不具合があった際に無料で対応してくれる業者もあります。アフターサポートの内容や適用条件は水道業者によって異なるため、事前に公式ホームページで確認しておきましょう。
水道業者が信用できるかは、運営実績や口コミ・評判など客観的な情報も参考にしましょう。料金の安さや業者のホームページに記載されている内容だけではなく、客観的な情報も大切です。
Web上で「〇〇(業者名)評判」と検索すると、実際に利用したことがあるユーザーの口コミや評判がヒットする可能性があります。ただし、ネット上の口コミには過度にネガティブなものも多いため、すべてを鵜呑みにする必要はありません。
口コミのなかでも、何がどうよかったのか、悪かったのか、内容が具体的に記載されている情報を参考にしてください。
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配管詰まりの修理にかかる料金の相場は以下のとおりです。
修理箇所 | 相場 |
---|---|
キッチン | 4,000円〜3万円 |
お風呂 | 2,000円〜3万円 |
トイレ | 5,000円〜3万5,000円 |
洗面台 | 2,000円〜3万円 |
排水管・排水口 | 5,000円〜3万円 |
上記はあくまでも相場です。実際の料金は修理の内容や業者によって異なるため、詳しい料金を知りたい場合は、依頼する業者のホームページを確認し、修理箇所の状況から見積もりを出してもらうことが大切です。
キッチンの配管詰まりの修理にかかる料金は、4,000円〜3万円が相場です。
パッキンの交換や部品の交換で対応できる内容であれば1万円以内など、比較的安価に収まることもあるでしょう。洗浄箇所が多い場合や、高圧洗浄のように専用機器の使用が必要な場合は料金が高くなる傾向にあります。
お風呂の配管詰まりの修理にかかる料金は、2,000円〜3万円が相場です。
料金は配管詰まりの内容によって変わります。たとえば、ゴミ受けはトラップを外して洗浄するだけの場合は数千円で済むこともあります。
一方、料金が高くなりやすいのは、石鹸カスや髪の毛が塊となってこびりついているケースです。トーラー(専用のワイヤーブラシ)や高圧洗浄機の使用、強い薬剤の使用が必要になるためです。
トイレの配管詰まりの修理にかかる料金は、5,000円〜3万5,000円が相場です。
トイレの修理料金は詰まっている場所や距離によって変わります。便器内の清掃だけで詰まりを取り除ける場合は1万円以内で済むかもしれません。一方、便器の着脱が必要なケースでは、数万円と高くなります。
また、便器から詰まっている箇所までの距離によって使用する機器が変わります。高圧洗浄機を使用するケースでは3万円を超えることもあるかもしれません。
洗面所の配管詰まりの修理にかかる料金は、2,000円〜3万円が相場です。
洗面所の下の扉を開けて点検できるトラップのように、簡単な作業で済む箇所であれば1万円以下に収まる可能性が高いでしょう。
一方、料金が高くなる傾向にあるのは、配管の奥が詰まっている、もしくは固形物など取り除きにくいものが原因で詰まっている場合です。作業が複雑かつ専用の機器が必要になる可能性が高いためです。
排水管、排水口の詰まりの修理にかかる料金は、5,000円〜3万円が相場です。
床下や屋外からの異臭は、奥まった場所もしくは外部の排水管・排水口が詰まっている可能性があります。薬剤を流して解消できるような軽度の詰まりであれば、1万円以内に収まるかもしれません。
一方、外部排水管の取り替えや、高圧洗浄機を使用した作業では3万円もしくはそれ以上の料金が発生することもあります。
どこが詰まっているか特定できないことも多いので、専門的な知識がないと、詰まりの度合いや原因を判断しにくいでしょう。まずは業者に来てもらい、状況の確認や見積もりを出してもらうことが大切です。
配管詰まりが発生する主な原因は以下のとおりです。
それぞれ以下で詳しく紹介します。
トイレや洗面所、キッチンに固形物を流すと詰まりの原因となります。固形物が流れないように、網状の排水口カバーをつけておきましょう。
キッチンでは食べ残し、洗面所ではヘアピンなどの固形物を流さないようにご注意ください。トイレは、基本的にトイレットペーパー以外流してはいけません。
トイレットペーパーは時間経過で水で分解されるようになっています。普通のティッシュペーパーは分解されず、配管詰まりの原因になりえます。
油や汚れが固まって詰まっている可能性があります。
油は一見液体のため、流しても問題ないと思うかもしれません。しかし、長年キッチンの流し台で油を捨て続けていると、冷えて固まった油が徐々に蓄積し、大きな塊になってしまうことがあります。
フライパンに残った油はキッチンペーパーで拭き取って可燃物として捨てる、カップラーメンやパスタは食べカスの具材を取り除くなどして、対処を心がけましょう。
浴室では髪の毛や洗剤・石鹸カスが主な原因で詰まります。
洗剤や石鹸と髪の毛が配管内でくっつき、泥のような塊になってこびりつくことがあります。一度小さな塊になると、徐々に大きくなって詰まりの原因となるので、定期的なメンテナンスが大切です。
特定の配管ではなく、屋外の排水枡が詰まっている可能性もあります。全体の流れが悪い場合、屋外にある排水枡の詰まりを疑ってみましょう。
排水枡とは、家から流れてくる排水菅と、下水に流すための排水管が合流する枡です。家庭からの排水が流れてくる場所なので、ゴミも溜まりやすいため、定期的なメンテナンスを実施しましょう。
排水設備は、建築衛生法によって6ヶ月以内に1回行うことが定められています。管理会社により適切な管理がなされてない場合や、持ち家で排水枡のメンテナンスを行っていない場合には、排水枡が原因で詰まることもあるので注意しましょう。
参考:厚生労働省「第4章 排水の管理 ― 排水設備の維持管理方法 ―」
配管詰まりは業者に依頼した方がいいケースと、自分では直せないケースがあります。それぞれの違いを紹介するので参考にしてください。
基本的に少量のゴミでの詰まりなら自分で直せる可能性があります。
配管のお手入れで一般的に使われるのは、重曹やクエン酸です。重曹はアルカリ性の性質を持っており、酸性の油汚れを中和する効果があります。
クエン酸は弱アルカリ性で、水アカや臭いを落とす効果があるので、キッチンの流しやお風呂の排水口をお手入れする際に使ってみてください。
トイレが詰まった場合は、ラバーカップで解消できる可能性があります。ただし、自分で直せるケースはいずれも軽微な詰まりや、適切な利用をしたうえで詰まった場合の対処方法です。
詰まりが酷い、もしくは固形物を落とした場合は、配管を分解して解消する必要があります。専門的な知識や技術が求められるため、業者に依頼しましょう。
自分で修理する場合、専用の道具が必要になる他、配管を破損すると状況が悪化して高額な修理代が発生するリスクがあります。
続いて、悪徳業者を選ばないために知っておきたい以下のポイントを紹介します。
上記の業者は注意しましょう。それぞれ詳しく紹介します。
インターネット広告で流れてくる格安業者は注意が必要です。なかには「修理費用390円から」と安い料金を広告で提示し、消費者の関心を引こうとする悪質な業者があります。
実際に「広告で見た料金とはまったく異なる高額な料金を請求された」とのトラブルが多発しているので、料金が安すぎる情報は鵜吞みにしないよう注意してください。
日常生活で修理関連業者とのトラブルに発展しているケースは2020年で5,882件にのぼります。安さだけで選ぶのは推奨しません。公式ホームページや口コミ・評判はよく確認しましょう。
出典:独立行政法人国民生活センター「水回り修理「950 円~」のはずが…数十万円の高額請求に!」
広告やホームページに記載されていた料金から大幅に異なる場合や、見積もりの料金に納得いかない場合は断ることが大切です。
なかには「今修理しないと大変なことになる」「今依頼してくれれば通常より安くなる」など、消費者を焦らせて修理の契約を進めようとする業者もいます。
内容に納得がいかなかったり違和感があったりすれば、その場ではっきりと断りましょう。もし強引に契約を進められた場合は経緯をまとめて警察に相談してください。
修理業者へ依頼する前にやるべきことは以下の2点です。
上記の2点がなぜ大事なのか、それぞれ紹介します。
賃貸住宅にお住まいの方は、配管詰まりの状況や内容次第で管理会社が対応してくれる可能性もあります。管理会社との契約内容や居住者に過失の有無によって変わるケースもありますが、一度管理会社に相談してみましょう。
たとえば、排水設備は管理会社がメンテナンスを行う必要があります。相談すれば管理会社の負担で修理してもらえるかもしれません。経年劣化によって配管にトラブルがある場合も、管理会社の負担で修理できる可能性があります。
自己負担になっても、安心して依頼できる修理業者を紹介してもらえるケースもあるかもしれません。修理前には一度管理会社に相談することをおすすめします。
業者に依頼する際には複数社から見積もりを出してもらい比較して選びましょう。無料で見積もりをしてくれる業者も多くあります。3社ほど見積もりをしてもらい、サービスの内容を含めて比較して選ぶのもおすすめです。
ただし、「一定のエリアのみ」「見積もり後に契約した場合のみ」など見積もり無料になる条件が定められているケースもあるので注意しましょう。気になる業者があれば、ホームページでよく確認してから見積もりを依頼してみてください。
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配管詰まりは軽度な詰まりであれば自分で直せるかもしれません。一方、固形物の詰まりなどにより専用機器の使用や分解が必要な場合は業者に修理を依頼しましょう。
自分で直そうとすると悪化してより高額な修理代が必要になる可能性があります。修理業者選びで失敗しないためには、水道局指定の水道業者から選び、見積もりに納得してから依頼しましょう。
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