トイレの使用後に水を流したとき、あふれそうなほど便器に水がたまったあとに少しずつ流れることがあります。
水があふれるわけではないため、詰まっているかどうか判断しづらいですよね。
時間の経過とともに自然に直るのではないかとそのまま使い続ける方もいるでしょう。
しかし、水が少しずつ流れる症状を放置しておくと悪化することもあるので注意が必要です。
この記事では、水が少しずつ流れる原因や対処法、予防法について紹介していきます。
トイレの水が少量しか流れないという状況でお困りの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
普段通りトイレを使ったあと水を流すと、いつもより水位が上がっていて、水が少しずつ流れていくという状況の場合は、トイレが完全に詰まる前触れと考えていいでしょう。
完全に詰まっているわけではないので、しばらく様子をみるという方法もありますが、早めに対処しないと完全に水が流れなくなる可能性もあります。
まずは原因を特定して対処法を考えましょう。
原因として考えられること
1つずつ見ていきましょう。
通常トイレに流すものは、トイレットペーパーや排泄物です。
この他に「トイレに流せる」と表示されているお掃除シートやトイレブラシがあります。
これらは水に溶ける性質のため、トイレに流しても詰まることはほとんどありませんが、一度に流す量が多いと詰まりの原因となります。
実際にたくさんのご家庭で、大量のトイレットペーパーを流そうとして詰まらせるというトラブルが発生しているのです。
一度に流せるトイレットペーパーの長さの目安は、トイレの取扱説明書に記載されています。
メーカー | 一度に流せるトイレットペーパーの長さの目安 |
---|---|
TOTO | 大洗浄の場合シングル:10mダブル:5m |
LIXIL | 大洗浄の場合5m程度 |
Panasonic | 小洗浄の場合ダブル:約3m |
上記のように、メーカーの公式サイトにも記載があるので確認しておきましょう。
ティッシュペーパーや紙おむつ、生理用品、スマートフォン、鍵、食べ残しなどは水に溶けません。
水に溶けないものは本来トイレに流してはいけませんが、うっかり流して詰まらせるというトラブルは多くあります。
ポケットに入れていたものを落としたり、手が滑って誤って流してしまうこともあるでしょう。
小さなお子さんがいるご家庭では、おもちゃを流して詰まることもあるのでご注意ください。
トイレットペーパーや排泄物を詰まらせずにしっかりと流しきるには、ある程度の水量と水圧が必要です。
流れる水の量が少ないと、必要な水量、水圧を十分に得られません。
節水対策として、ペットボトルなどをトイレタンクに入れて、水量をあえて少なくしているご家庭もありますが、それが原因になっているケースもあります。
トイレタンクの水量を減らすことで、レバーを回しても便器に適切な量の水が流れなくなるのです。
この状態が続くと、徐々にトイレが詰まっていき、水が少しずつ流れる原因を作ってしまいます。
本来、トイレタンク内は適切な量の水を流し、詰まりを起こさないような仕組みになっています。
節水も大切ですが、トイレが詰まらないように、適切な水量を流すことを意識してください。
排水管の中は目で確認できない部分のため気づきにくいですが、中の汚れがたまっていると水の流れを邪魔して詰まりの原因となります。
築年数の古い建物であればあるほど、排水管内には汚れがたまっていることでしょう。
その汚れが排水管内の一部をふさぐ形となり、排水管内は狭くなります。
そこにトイレットペーパーなどを流すと、汚れに引っかかってさらに排水管内が狭くなり、詰まりが置きます。結果、少量の水しか流れなくなるでしょう。
詰まるようなものを流していなかったり、水量を変えていないときは、排水管の汚れを疑ってもいいでしょう。
水位が上がっても便器からあふれず、水が少しずつ流れれば、放っておいてもすぐに困ることはありません。
ただし、トイレが詰まっていることには変わりはなく、その状態を放っておいていいかどうかは、その原因によって異なります。
結論、トイレットペーパーや排泄物など水に溶けるものが詰まった時以外は、放置してはいけません。
詳しく見ていきましょう。
トイレに流してもいいものが詰まっている場合は、放っておくだけで解消されることがあります。
時間が経てば水に溶けるため、特別なことはせずに様子をみてもいいでしょう。
トイレットペーパーや排泄物は、2〜3時間程度そのまま放っておくと、自然に溶けていくことが多いです。
トイレに流せるお掃除シートやトイレブラシの場合は、半日〜1日程度時間が必要です。
ただし、海外製のトイレットペーパーには注意しましょう。
日本製とは規格が違って水に溶けにくい性質のものがほとんどです。
時間が経過しても水に溶けずにとどまり続けて、トイレ詰まりを引き起こす可能性があります。
水に溶けないものは、放っておいても詰まりが解消されることはありません。
水が流れにくい状況でそのままトイレを使い続けると、詰まっているモノがさらに奥に行ってしまう恐れがあります。
トイレの配管の奥に入ってしまうと、取り除くことが難しくなるため早急に対処しましょう。
便器に流れる水の勢いがなかったり、流れる水の量が少ないときは、放っておいても改善されません。
詰まりの原因を取り除かないままトイレを使い続けると、流しきれなかったものがたまる一方で、徐々に詰まりは悪化します。
十分な水量と水圧に調整をして水を流してみて、改善されなければ別の方法を取るしかないでしょう。
排水管の汚れによる詰まりの場合も放置はNGです。時間が経っても解消されません。
排水管内には、使うたびに汚れが蓄積します。
蓄積された汚れは自然に落ちることは期待できないため、いつかは排水管内が汚れで完全にふさがれてしまうでしょう。
そうなると、少しずつ流れていた水も、まったく流れなくなってしまいます。
排水管の中は見ることは難しく、自分で修理をするのは非常に困難です。
自分でできる対処法はないので、水道業者に相談して見てもらいましょう。
水が少しずつ流れる状態はトイレが完全に詰まる1歩手前です。
放っておいていいのは、水に溶けるものが詰まっているときだけです。
それ以外の場合は、時間が経過するにつれて状況が悪化することがあるため、なるべく早く対処しておきましょう。
ここからは、自分でできる対処法を紹介します。
水やぬるま湯を流すだけで、詰まりが解消することがあります。
水に溶けるものが詰まっている場合に有効な方法です。
手順 | 注意点 |
---|---|
①便器内の水をできるだけ減らす | ・灯油ポンプなどがあると便利 ・ない場合は、小さな容器などですくって水を抜く |
②バケツに水またはぬるま湯を用意 | ・ぬるま湯は40~60℃が目安 ・便器の半分くらいの量 ・水よりぬるま湯のほうが溶けるスピードが速いのでおすすめ |
③便器内に水またはぬるま湯を流す | ・一気に流さず少量ずつ流す ・水が飛び跳ねない程度の高い位置から入れる |
④放置 | ・30分~1時間程度 |
⑤詰まりが解消したか確認 | ・バケツで水を徐々に流す ・水位が上がらずに流れるか確認 |
しばらく放置しても溶けきらずに詰まりが解消されないときは、まず上記を試してみてください。
続いては、アルカリ性の重曹と酸性のクエン酸を使って炭酸ガス(二酸化炭素)の泡を発生させて、詰まっているものをほぐす方法です。
これも水に溶けるものに対して有効な方法なので、水やぬるま湯では解消しなかったときに行いましょう。
手順 | 注意点 |
---|---|
①便器内の水をできるだけ減らす | ・灯油ポンプがあると便利 ・ない場合は、小さな容器で水をすくって水を抜く |
②重曹(50ml)、クエン酸(100ml)を便器に入れる | ・重曹→クエン酸の順番で入れる ・順番が逆だと、発生した泡が全体に広がらず、効果が軽減する |
③炭酸ガスの発生を確認して、ぬるま湯を流し込む | ・40~60℃くらいのぬるま湯を使う ・便器の半分くらいの量 ・水が飛び跳ねない程度の高い位置から入れる |
④放置 | ・30分~1時間程度 |
⑤詰まりが解消したか確認 | ・バケツで水を徐々に流す ・水位が上がらずに流れるか確認 |
発生するガスは二酸化炭素なので、身体に害があるわけではありません。
しかし、閉め切った狭い空間だと、気分が悪くなる可能性があります。
ドアや窓を開け、換気扇を回すなどして、換気をしながら作業してください。
次に紹介するのは、洗剤に含まれる「タンパク質を分解する成分」を利用した方法です。
これは排泄物の詰まりが原因のときに有効です。
手順 | 注意点 |
---|---|
①液体の洗濯洗剤とぬるま湯を混ぜる | ・鍋1杯分のぬるま湯に対して100ccの洗濯洗剤を混ぜる ・ぬるま湯は40~60℃程度 ・粉末タイプの洗剤だとお湯と混ざりにくいため、液体タイプの洗剤がおすすめ |
②便器に流し込む | ・静かに流し込む |
③放置 | ・20~30分程度 |
④詰まりが解消したか確認 | ・バケツで水を徐々に流す ・水位が上がらずに流れるか確認 |
明らかに便などの排泄物が詰まっていると原因を特定できたときには、この方法を試してください。
ラバーカップ(通称:スッポン)は、トイレの詰まりを解消するためのゴム製の道具です。
詰まったものを溶かすのではなく吸引して解消する方法になります。
手順 | 注意点 |
---|---|
①便器内の水を減らす | ・ラバーカップを便器の排水口にあてたときに、ゴム部分がつかるくらいの水量にする ・灯油ポンプや小さな容器などで水を抜く |
②水の飛び散り対策をする | ・作業中に水が飛び散ることがあるため、対策する ・床に新聞紙や雑巾を敷く ・大きめのビニール袋や新聞紙の中央あたりにラバーカップの柄が通るくらいの穴をあける ・あけた穴にラバーカップの柄を通してから便器にかぶせる |
③ラバーカップで詰まりの原因を取り除く | ・便器内の排水口にラバーカップを押し当てる ・排水口に対して水平になるように押し当てるのがポイント ・ラバーカップのゴム部分と便器の間に隙間ができないように密着させる ・ゆっくりと押し込む ・限界まで押し込んだら、思いっきり引っ張る ・4~5回繰り返す ・ポコポコと音がして水が引いていくのが見えたら詰まりが解消したサイン |
④詰まりが解消したか確認 | ・バケツで水を徐々に流す ・水位が上がらずに流れるか確認 |
トイレットペーパーや排泄物の詰まりが原因のときはラバーカップが有効です。
ラバーカップは、ホームセンターや100円ショップなどで購入できますので試してみましょう。
トイレに流せない水に溶けないものが詰まっているときは、直接手で取り出しましょう。
水に溶けないものは、ぬるま湯や洗剤を使っても原因となっているものを取り除けません。
また、ラバーカップを使う方法ではさらに奥に流れてしまう恐れがあります。
少しでも詰まっているものが見えている状態であれば、ゴム手袋をはめて直接手を入れて引っ張り出します。
水を吸ったティッシュペーパーや紙おむつ、生理用品などは、便器に流してしまってから時間が経過すると膨張します。
そうなると、引っ張り出すことができなくなるので早めの対処が大事でしょう。
詰まりの原因となっているものを取り除けないときは、水道業者を頼りましょう。
便器の奥に入ってしまったものは、便器を取り外す必要があります。
悪化した詰まりの解消は、大がかりな作業となり、素人では対処のしようがありません。
また、ものを詰まらせた覚えがない場合は、排水管の汚れが原因となっていると考えられます。
排水管の掃除は、専用の機械を使って行う必要があります。
専門的な知識や技術が求められる作業なので、水道業者に依頼して改善してもらいましょう。
トイレの水が少しずつ流れる場合は、詰まりの症状としては軽い段階です。
しかし、誤った方法で作業をしてしまうと、他に被害が出てしまったり、詰まりが悪化してしまうこともあります。
自分で対処するときは、次の点に注意しましょう。
1つずつ説明していきます。
トイレにお湯を流すときは、絶対に熱湯を使わないでください。
「熱湯を使えば、詰まっているものを早く溶かせるのでは?」と考えてしまいがちですが、便器は熱湯を流すことを前提に作られてはいません。
陶器でできているとはいえ、熱湯を流すと便器がひび割れてしまう恐れがあります。
詰まりが解消できても、便器のひび割れたところから水漏れが発生するなどの別のトラブルを引き起こす可能性が十分に考えられます。
便器から水漏れが発生すれば、便器の交換をしなければならなくなるでしょう。
便器にお湯を流すときは、必ず40〜60℃を目安にしてください。
詰まっている最中にレバーを回して水を流さないでください。
詰まりが解消されていないときにレバーを流すと、水量の調整ができず、便器から水があふれてしまうことがあります。
詰まりが解消されるまでは、バケツなどに汲んだ水を調整しながら流してください。
トイレの詰まりの原因がトイレットペーパーや排泄物の場合、何とか自分で対処したいと考えるでしょう。
しかし、2~3回試しても改善されず状況が変わらないときは、自分での対処を諦めて水道業者に相談しましょう。
強引に作業してしまうと、症状をより悪化させる可能性があります。
詰まりが重くなると、ますます自分で対処することが難しくなり、水道業者に依頼したときの費用も高くなってしまいます。
水道業者に依頼すれば、確実かつスピーディーに対応してくれるでしょう。
トイレの詰まりを予防するために大切なことは、過度な節水対策をしないことです。
上記のような節水対策をしている方もいらっしゃいますが、これはトイレ詰まりを招くことになりかねません。
トイレットペーパーや排泄物をしっかりと流すためには、水量と水圧が必要です。
節水対策により、十分な水量と水圧が得られないと、流しきれなかったものが排水口や排水管内にとどまってしまいます。
それが繰り返されることで、少しずつしか水が流れない状態が発生して、最終的には完全に詰まってしまって水が流れなくなってしまいます。
トイレの詰まりを予防するためには、適切な量の水が流れるようにして、流したいトイレットペーパーや排泄物の量に合わせて「大洗浄」「小洗浄」を使いわけることが大切です。
トイレの水が少しずつ流れる原因と対処法について紹介しました。
水が少しずつ流れる状態は、トイレが完全に詰まる1歩手前だと考えていいでしょう。
完全に詰まって水が流れなくなる前に原因を特定して対処してください。
原因が水に溶けるものであるときだけは、放置して様子を見ても大丈夫です。
早くて2〜3時間、ものによっては半日〜1日程度で詰まりが解消されることがあります。
それ以外のものが原因のときは、早めに対処しましょう。
手が届くところで詰まっているものは自分で対処して、もし奥に入ってしまったときは無理はせず水道業者に依頼して取り除いてもらってください。
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